売却事例・実績
【市川市】修繕費が増えた築古アパートを査定し、売却を決断した事例
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不動産売却の背景
今回の事例では、市川市で木造アパート1棟を36年間保有されてきたK様が、増え続ける修繕費をきっかけに売却を決断されました。ローンはすでに完済し、家賃収入は安定した副収入になっていましたが、外壁や給排水管の劣化が進み、数年以内に大きな出費が見込まれる状況でした。
「このまま持ち続けるべきか、それとも売るべきか」。K様が悩まれていたのは、多くの築古アパートオーナー様に共通する問題です。当社では収益還元と土地値の両面から査定を行い、保有を継続した場合と売却した場合の収支を数字で比較しました。そのうえで「そのまま貸し続ける」選択肢も含めて検討いただき、最終的にK様は売却を選ばれています。
築年数の経過した収益物件は、判断が遅れるほど選べる手段が狭まります。K様のケースは、金額だけでなくリスクと手間まで含めて比較したことで、納得のいく結論にたどり着いた事例といえます。
売却物件 概要
※表は左右にスクロールして確認することができます
| 項目 | 内容 | 項目 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 物件種別 | 一棟アパート(木造2階建て) | 所在地 | 市川市大和田 |
| 築年数 | 36年 | 建物面積 | 123.96㎡ |
| 土地面積 | 148.35㎡ | 間取り | 1K×6戸 |
| 売却価格 | 4,780万円 | 売却時期 | 2025年6月 |
| 売却期間 | 相談から約3か月で売却完了 | その他 | 満室時想定年収342万円、駐車場2台分 |
相談にいらした お客様のプロフィール
ご相談いただいたのは、市川市にお住まいの70代前半の男性、K様です。都内のメーカーに長く勤務され、65歳で退職。現在は奥様と2人暮らしで、お子様2人はすでに独立されています。
K様がアパートを購入されたのは36年前、30代半ばのときでした。相続税対策と老後の収入源を兼ねて、ご自宅から車で10分ほどの土地に新築の木造アパートを建てられたそうです。当時は本八幡駅や市川駅へのアクセスの良さから入居希望者が絶えず、25年で借入も完済されました。
転機は築30年を過ぎたあたりから訪れます。給湯器の交換が3年続き、共用部の階段の錆びも目立つようになりました。4年前には2階の給排水管から漏水が発生し、階下の入居者への補償も含めて60万円ほどの出費があったといいます。
「若い頃は自分で草刈りも電球交換もやっていましたが、腰を痛めてからは業者任せです。手間もお金もかかるようになってきました」とK様。管理を委託していた地元の会社も担当者が頻繁に代わり、空室が出ても募集の反応が返ってこないことが増えていたそうです。
そして相談の直前、管理会社から外壁塗装と屋根の防水工事について約280万円の見積もりが提示されました。さらに給排水管の更新も5年以内に必要と指摘され、こちらは約200万円。合わせて500万円規模の出費を前に、K様は保有の継続そのものを見直すことにされました。
K様の 不動産会社の探し方・選び方
K様がまず利用されたのは、インターネットの一括査定サイトでした。「市川市 アパート 売却」で検索し、上位に出てきたサイトから3社に査定を依頼されています。
ところが、返ってきた金額には1,000万円近い開きがありました。高い金額を出した会社に理由を尋ねても「今は相場が良いので」という説明にとどまり、根拠がはっきりしません。反対に低い査定を出した会社からは、その後しつこく電話がかかってくるようになりました。
「金額を競わせたかったわけではなく、なぜその金額なのかを知りたかったんです」とK様は振り返ります。数字の理由を説明してくれる会社を探すなかで、当社のホームページにたどり着かれました。
K様が重視されたのは、次の3点です。
- 一棟アパートの売却実績と、賃貸管理の両方に詳しいこと
- 査定額の根拠を数字で説明してくれること
- 売却以外の選択肢も含めて相談できること
当社が千葉県内でトップクラスの管理戸数を持ち、売却の提案だけでなく賃貸経営そのものの相談にも対応していることを知り、「売ることありきではない話が聞けそうだ」と感じてお問い合わせをいただきました。初回の面談は、K様のご自宅近くの店舗で行っています。
K様の 解決したいトラブル・課題
K様が抱えていた課題は、次の3点でした。
- 5年以内に500万円規模の修繕費が見込まれること
- 空室が1戸続き、家賃収入が新築当初の満室時より3割近く減っていたこと
- 保有を続けた場合と売却した場合、どちらが有利か判断できないこと
最も重かったのは修繕費の問題です。手元の預貯金で支払える金額ではあるものの、工事をしても家賃が上がるわけではありません。「500万円かけて、その後また10年で同じくらいかかるなら、いつまで続けるのかという話になります」とK様は話されました。
家賃の下落も気がかりでした。新築時は1戸あたり5万8,000円だった賃料が、現在は4万7,500円前後。近隣に新築の1Kマンションが増え、設備面で見劣りするようになっていました。6戸のうち1戸が半年以上空いたままで、満室時に342万円ある想定年収は、実際には285万円ほどにとどまっていました。
さらに、減価償却の問題もありました。木造アパートの法定耐用年数は22年です。K様の物件は36年目に入っており、帳簿上の経費として計上できる減価償却費はすでにありません。家賃収入がそのまま課税対象になるため、手取りは以前より目減りしていました。
そして「判断材料がない」という悩みです。持ち続ける場合と売る場合、どちらが金額として有利なのか。ご自身で試算しようとしても、10年後の家賃や修繕費の前提が分からず、比較になりませんでした。
K様の「トラブル・課題」の解決方法
当社では、K様が数字を見て判断できる状態をつくることを目標に、次の手順でサポートしました。
ポイント1 収益還元と土地値の両面から資産価値を可視化
査定では、2つの方法で価格を算出しました。ひとつは家賃収入から逆算する収益還元法、もうひとつは土地の相場から求める積算的な評価です。
収益面では、満室時想定年収342万円に対し、市川市の築古木造アパートで取引されている利回り水準を当てはめて算出しました。土地面については、148.35㎡という広さと、本八幡駅・市川駅の両方を使える立地を評価しています。この地域では、築30年を超えた木造アパートは建物の価値がほとんど評価されず、価格が土地値に近づく傾向があります。
2つの数字を並べたところ、いずれも4,600万円から4,900万円の範囲に収まりました。K様には根拠となる取引事例をお見せしながら、「一括査定で出てきた高い金額は、根拠のある水準とは言いがたい」という点も率直にお伝えしています。
ポイント2 保有を継続した場合との収支比較
次に、今後10年間保有を続けた場合の収支を試算しました。前提として、家賃は年0.5%ずつ下落、空室は現状の1戸が続くと仮定しています。
※表は左右にスクロールして確認することができます
| 項目 | 保有を継続した場合(今後10年) | 今回売却した場合 |
|---|---|---|
| 家賃収入 | 約2,700万円 | ー |
| 修繕・維持費 | 約1,230万円(大規模修繕500万円を含む) | ー |
| 手元に残る金額の目安 | 約1,050万円(税引後) | 約4,300万円(税引後) |
| 10年後の資産 | 築46年の建物+土地 | 現金 |
| 主なリスク | 修繕費の追加発生、空室の長期化、買主の融資が付きにくくなる | 売却後の資金の使い道を決める必要がある |
10年後に改めて売却する前提で計算すると、総額では大きな差が出ませんでした。ただし保有を続ける場合、想定どおりに進むという前提が必要です。給排水管や屋根は、開けてみるまで劣化の程度が分からない部分もあります。
もうひとつお伝えしたのが、買主側の融資の話です。木造アパートは法定耐用年数の22年を基準に融資期間が判断されることが多く、築年数が進むほど買える人が限られます。10年後には現金購入者が中心となり、価格交渉も厳しくなる可能性がありました。
「金額の差より、10年間ずっと修繕とお金の心配をするかどうかの差ですね」というのが、比較表をご覧になったK様の感想でした。
ポイント3 「そのまま貸す」提案を含めた3つの選択肢の提示
当社は千葉県内で多くの賃貸物件を管理しており、売却だけが答えとは考えていません。K様には次の3つを並べてご提案しました。
1つ目は、管理会社を切り替えて賃貸を続ける案です。空室の1戸に60万円ほどのリノベーションを施し、募集条件を見直せば、家賃5万円前後での入居付けは可能と見込んでいました。管理手数料についても、戸数や業務範囲に応じた設定をご提案できます。
2つ目は当社による買取、3つ目が仲介による売却です。買取であれば1か月ほどで現金化できる一方、価格は仲介より下がります。それぞれの金額と期間をお見せしたうえで、K様は「これ以上、建物にお金を入れる気持ちにはなれない」と話され、時間に余裕があることから仲介での売却を選ばれました。
ポイント4 入居者に配慮したオーナーチェンジでの販売
売却は、入居中の5戸をそのまま引き継ぐオーナーチェンジの形で進めました。この方法であれば、入居者に退去を求める必要がなく、家賃収入も止まりません。
販売活動では、当社が管理業務のなかで蓄積してきた入居履歴や修繕履歴を資料としてまとめ、購入検討者に開示しました。過去の漏水と修理内容、直近5年の入退去の状況、近隣の募集賃料。こうした情報を隠さず出すことで、「あとから問題が出るのでは」という買主側の不安を減らせます。
売り出し価格は5,180万円に設定し、内覧は空室の1戸で対応しました。K様の立ち会いは不要とし、鍵の管理から案内まで当社が行っています。反響は3週間で7件、そのうち4件が現地確認に進み、船橋市にお住まいの40代の投資家の方から購入申し込みをいただきました。
ポイント5 引き渡し後も自社で管理を継続
商談のなかで買主様から出たのが、「購入後の管理をどうするか」という質問でした。遠方の管理会社に任せるのは不安があり、かといって自主管理する時間もない。ここで当社が引き続き管理を担当することをご提案し、条件面もその場で詰めました。
管理が継続されることは、K様にとっても安心材料でした。入居者にとっては連絡先も担当者も変わらず、家賃の振込先が変わるだけです。長く住んでいる高齢の入居者もいらしたため、「急に知らない会社から通知が届くことがない」という点をK様は喜んでいらっしゃいました。
価格交渉は5,180万円から始まり、給排水管の状態を踏まえて4,780万円で合意しています。契約から引き渡しまでは、敷金の引き継ぎや火災保険の解約手続きを当社で整理し、K様に動いていただいたのは契約と決済の2回のみでした。
結果・その後について
K様のアパートは、ご相談から約3か月で売却が完了しました。売却価格4,780万円から仲介手数料や譲渡所得税などを差し引き、手元には約4,300万円が残っています。
「500万円の見積もりを見たときは、正直かなり落ち込みました。ただ、あれがなければ何となく持ち続けていたと思います」とK様は話されます。
売却後、K様はまとまった資金の一部を奥様との旅行や自宅のリフォームに充て、残りは分散して運用されているそうです。「アパートは分けられませんが、現金なら子ども2人に均等に残せます。相続のときに揉める心配がなくなったのが、実は一番大きいかもしれません」ともおっしゃっていました。
購入された40代の投資家の方は、空室の1戸のリノベーションを進めたうえで満室運営を目指しています。当社が管理を継続しており、工事を終えた部屋には新しい入居者が決まりました。
売却から半年後にお会いした際、K様は「毎月の家賃が入らなくなったのは少し寂しいですが、修繕の連絡に身構えることがなくなりました。週末に工事の見積書を眺める生活からは、卒業できました」と笑っていらっしゃいました。
売主様の声・感想
アービックさんにお願いして良かったのは、売る前提で話が進まなかったことです。一括査定に出した会社は、どこも「今が売り時です」の一点張りでした。アービックさんは賃貸を続けた場合の試算まで作ってくれて、そのうえで私に選ばせてくれました。
比較表を見せてもらったとき、10年持ち続けても金額はそれほど変わらないと分かって驚きました。それでも売却を決めたのは、修繕費が想定より膨らむかもしれないという説明に納得したからです。数字の良いところだけを見せない会社だと感じました。
入居者の方に迷惑をかけずに売れたことも、ほっとしています。長く住んでくださっている方もいるので、退去をお願いするようなことにならなくて本当に良かったです。引き渡した後もアービックさんが管理を続けてくださると聞いて、安心してお任せできました。
築年数の経った物件をお持ちで、修繕費に頭を悩ませている方は、まず今の資産価値を調べてみることをお勧めします。売る売らないは、その後で決めればいいと思います。
担当者より
K様のケースは、築古の収益物件をお持ちのオーナー様が必ず一度は直面する「持ち続けるか、売るか」という判断の事例でした。
このご相談で意識したのは、売却をお勧めする前に、保有を継続した場合の姿を具体的にお見せすることです。今後10年の家賃、修繕費、税金を並べてみると、感覚で考えていたときとは違う景色が見えてきます。K様も「なんとなく損な気がする」という段階から、「この条件なら手放したほうが自分に合っている」という納得に変わっていかれました。
築古アパートの判断材料として、修繕費の見通し、空室と家賃の推移、減価償却が終わったあとの税負担、そして買主側の融資条件の4つは押さえておきたいところです。特に融資の話は見落とされやすいのですが、売れる時期を左右する要素になります。
当社は千葉県でトップクラスの管理戸数を扱っており、売却と賃貸の両方の立場から数字をお出しできます。今回のように「そのまま貸す」案と売却案を並べて比較したり、売却後も引き続き管理を担当したりできるのは、管理部門を自社で持っているからこその強みです。
市川市・船橋市および東京城東地区(江戸川区・葛飾区・墨田区・江東区)で収益物件をお持ちの方、修繕費や空室でお悩みの方は、株式会社アービックまでお気軽にご相談ください。査定は無料です。まずは今の資産価値を知るところから、一緒に考えていきましょう。

